Webセキュリティツールを使って脆弱性をチェックしよう!
ウェブアプリケーションのセキュリティを守るには、攻撃を防ぐ仕組みを導入するだけでなく、自分のシステムに弱点(脆弱性)がないかを確認することも重要です。そのために役立つツールがOWASP ZAPとBurp Suite Community Editionです。
これらのツールは、専門知識がなくても使いやすく、初心者でもウェブアプリケーションの安全性をチェックできます!
OWASP ZAP(Zed Attack Proxy)とは?
OWASP ZAPは、無料で使えるウェブアプリケーションの脆弱性スキャンツールです。OWASP(Open Web Application Security Project)が提供するもので、ウェブアプリケーションの弱点を見つけるために特化しています。
OWASP ZAPの主な機能
- 自動スキャン
ボタン一つでウェブサイトをスキャンし、脆弱性をチェック。 - パッシブスキャン
サイトを利用するだけで、自動的に脆弱性を検出。 - インタセプト機能
クライアントとサーバー間の通信を監視して、データを確認・操作。
OWASP ZAPの基本的な使い方
- インストール
https://github.com/zaproxy/zaproxy/wiki/Downloadsから
ダウンロードできます。 - ターゲット設定
スキャンしたいウェブサイトのURLを入力します。- 例:
http://example.com
- 例:

- スキャン開始
[自動スキャン]ボタンをクリックすると、ツールがウェブサイトを調査し、結果を表示します。 - 結果の確認
スキャン結果には、検出された脆弱性やそのリスクレベルが一覧表示されます。たとえば:- SQLインジェクションの可能性。
- XSS(クロスサイトスクリプティング)のリスク。
- 対策を実施
結果を参考にして、指摘された問題を修正します。
Burp Suite Community Editionとは?
Burp Suiteは、ウェブセキュリティの検査に使われる強力なツールセットです。無料版のBurp Suite Community Editionでも、基本的な脆弱性チェックを行うことができます。
Burp Suiteの主な機能
- プロキシ
クライアントとサーバー間の通信をキャプチャして解析。 - インターセプト
通信内容をリアルタイムで編集可能。 - スキャナー(有料版のみフル機能)
簡易的な脆弱性スキャン機能が無料版にも含まれています。
Burp Suiteの基本的な使い方
- インストール
https://portswigger.net/burp/communitydownload
からダウンロードできます。 - 起動
インストール後起動します。
今回は初期設定で行っていきます。


- ターゲットを設定
Targetタブからopen browserをクリックします。

- URLを設定
分析したいurlを入力します。

- 通信内容を確認
Targetタブで選択したエンドポイントをスキャンし、基本的な脆弱性を調査できます。

OWASP ZAPとBurp Suiteを使うメリット
- 初心者でも簡単に始められる
ツールの基本的な操作が直感的で、特別な技術がなくても利用可能。 - 無料で使える
セキュリティチェックツールの中ではコストパフォーマンスが高い。 - 脆弱性の種類を網羅
SQLインジェクションやXSSなど、よくある脆弱性を発見できる。
注意点と安全な利用
- 許可された範囲内で使う
OWASP ZAPやBurp Suiteでスキャンを行うのは、自分が管理するウェブサイトだけにしましょう。他人のサイトを無断でスキャンすると、不正アクセス禁止法に抵触する可能性があります。 - スキャンによる負荷に注意
大規模なスキャンはサーバーに負担をかけることがあるため、負荷が少ない時間帯に実施しましょう。 - 結果を鵜呑みにしない
ツールが検出した脆弱性はあくまで可能性です。報告内容を精査し、本当に修正が必要な箇所か確認しましょう。
まとめ
OWASP ZAPとBurp Suite Community Editionは、初心者でも手軽に使える強力なセキュリティツールです。これらを活用して、ウェブアプリケーションの安全性を向上させましょう。
ポイント:
- OWASP ZAPは自動スキャンが便利。
- Burp Suiteは通信の詳細な分析に優れている。
- 許可された範囲で正しく使用することが大切です!
セキュリティ対策は、脆弱性を見つけて対策するところから始まります。ぜひ試してみましょう!
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