はじめに
viエディタは、LinuxやUnixの環境で広く利用されている軽量かつ強力なテキストエディタです。サーバー管理やプログラミングなど、コマンドライン環境で作業する際に必須のツールとして知られています。初心者の方でも使い方を覚えれば、効率的なテキスト編集が可能になります。本記事では、viエディタの基本的な使い方を分かりやすく解説します。
概要と背景
viエディタとは?
viエディタは、Unixシステムで利用される標準的なテキストエディタの一つです。軽量で動作が速く、ターミナル上でテキストを編集できるのが特徴です。また、viには改良版として「vim(Vi IMproved)」もありますが、基本的な操作はほぼ共通です。
なぜviを使うのか?
- 軽量性:リソースが少ない環境でも動作。
- 標準搭載:ほとんどのUnix/Linuxシステムにインストール済み。
- 高い汎用性:ショートカットやコマンドを活用して効率的に編集可能。
基本操作の手順
viの起動方法
- ターミナルを開きます。
- 以下のコマンドを入力して、ファイルを開きます(ファイル名は適宜変更してください)。
ファイルが存在しない場合、新しいファイルが作成されます。
Bash
vi ファイル名モードの切り替え
viには3つの基本的なモードがあります。
- ノーマルモード(デフォルト):コマンドの入力やカーソル移動が可能。
- 挿入モード:テキストの編集を行うモード。
- コマンドモード:保存や終了などの操作を行うモード。
| モード | 操作方法 |
|---|---|
| ノーマルモード | 起動直後の状態またはEscを押す |
| 挿入モード | i キーを押す |
| コマンドモード | : を押す |
モードの切り替え例
- ノーマルモードで
iを押すと挿入モードになります。 - 挿入モードで編集を終えたら、
Escを押してノーマルモードに戻ります。 - ノーマルモードで
:を押すとコマンドモードに移行します。
基本的な操作例
テキストの挿入
- ファイル内で編集を開始したい位置にカーソルを移動。
iキーを押して挿入モードに切り替え。- テキストを入力。
テキストの削除
- カーソル位置の文字を削除:
x - 現在の行を削除:
dd
保存と終了
- ファイルを保存して終了:
:wq - ファイルを保存せずに終了:
:q!
カーソルの移動
| 操作 | コマンド |
|---|---|
| 上下左右 | k, j, h, l |
| 行の先頭 | 0 |
| 行の末尾 | $ |
検索と置換
- 文字列検索:
/検索文字列を入力後、Enter。 - 検索結果を次に移動:
n - 置換:
:%s/検索文字列/置換文字列/g
よく使うショートカット一覧
| コマンド | 説明 |
|---|---|
:w | ファイルを保存 |
:q | viを終了 |
:wq | 保存して終了 |
:q! | 保存せずに終了 |
u | 最後の操作を取り消し |
dd | 現在の行を削除 |
| yy | 現在の行をコピー |
p | コピーした行を貼り付け |
トラブルシューティングと注意点
初心者がつまずきやすいポイント
- モードの切り替えが分からない:常に現在のモードを意識し、
Escでノーマルモードに戻る癖をつけましょう。 - 保存せずに終了してしまう:
:wでこまめに保存するのがおすすめ。
トラブル例と対処法
- 変更を間違えた場合:
uキーで直前の操作を取り消し。 - 終了できない場合:
Escを押してから、:q!を入力。
追加の学習ポイント
練習方法
- 練習用のファイルを作成し、基本的な操作を繰り返し試しましょう。
Bash
vi practice.txt学習リソース
- vim-adventures:ゲーム形式でviの操作を学べるサイト。
man viコマンド:ターミナル上でviのマニュアルを確認可能。
viエディタを使いこなすには慣れが必要ですが、基本的な操作を覚えれば効率的にテキスト編集ができるようになります。最初は戸惑うかもしれませんが、少しずつ練習して習得していきましょう!


コメント